


なんでもない日 6月号 副園長 早川 群
「世界旅編」
~アフリカの日常~
副園長 早川 群
世界を旅するうえで唯一計画していた
キリマンジャロ登山を終え、
そこから行き当たりバッタリの旅が始まりました。
まず向かったのは、アフリカ三大凶悪都市と言われる
タンザニアの首都ダルエスサラーム。
そこの港からフェリーでザンジバル諸島に行き、
ビーチリゾートを満喫し、
そのまま隣国のザンビアへ行くことに決めました。
移動手段として、憧れがあった寝台列車を
予約しましたが、欠便が続いたことで断念し
ローカルバスで移動することに決めました。
夜中発のバスだったので、ターミナルでは
たくさんの人が床やベンチで寝ていました。
バス会社へ行き予約チケットを見せると、
「このバスはもう出発したよ。」と言われました。
もう一度チケットを確認するように強めに言うと、
「ああ、すまない。大丈夫だよ。」と言われました。
しかし、その後すぐに
「コレラ菌の予防接種を受けていないと
ザンビアには行けない。」と言われました。
どうやらその人は私を案内することを
面倒くさがっているように感じた為、
「そんなことは聞いたことがない!
国境で移民局の人に聞くから
とりあえずこのバスに乗せてくれ!」と言うと、
やっと案内してくれました。出発も到着も
時間通りではなく、運転が荒く、
道路が舗装されていないのでブレーキの度に
首が飛んでいきそうになります。
トイレ休憩の終わりの合図はクラクションで、
乗客の人数チェックもなく出発するので、
もし腹痛でトイレが長くなったら
置いて行かれると思うと、
長時間移動の前はご飯を食べれませんでした。
そしてその夜、、、。
その時は約18時間の移動予定でした。
疲労と睡眠不足から、いつのまにか寝落ちしていて、
目が覚めると時刻は23時。
ハッとしてマップで現在地を確認すると、「あれ?」
私が目的地にしていた場所を大幅に通り過ぎ、
既に100kmほど進んでいました。
「あ、終わった。」そう思いました。運転手に相談すると、
「ここで降りても近くに宿がないから
この先の町で降りな」と言われ、
目的地からどんどん離れていく現実と、
果たして今日この後どうなるのだろうか
という不安でいっぱいでした。
そうして、町のバスターミナルに着くと運転手が
そこのバス会社の人に事情を説明してくれました。
すると、「そっち方面に行くバスが朝に出発するから
それに乗せてあげるよ。お金はいらないよ。」
と言ってくれました。そうして、
初めてアフリカで野宿をして、
無事にバスに乗って国境に行き、
ザンビアへ入国することができました。
ただでさえ心細い一人旅なので、
親切心や優しさがとても身に染みました。
アフリカに来て、しつこい客引き、たくさんの物乞い、
多額なチップ請求、
ぼったくりをしてくる人がほとんどな反面、
たくさんの人の優しさを感じることもできました。
そして私にとってはハプニングのような出来事も、
きっと現地の人にとっては日常なことなのでしょう。
「アフリカ」といえば怖い、
信用できないイメージがあるかもしれませんが、
日本にもいろんな人がいるように
アフリカにもいろんな人がいて、
簡単に信用は出来なくても、
固定概念を持たずに目の前の人と向き合うことは
大事だなと感じる日々でした。

(ローカルバスの車内)

(ザンジバル諸島にいた物売りのマサイ族)
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