天使こども園ニュース

こどもの眼 4月号 園長 早川 成

  • 2026.04.10
  • 園長

「こどもの眼」 ~ AIの時代に ~ 

園長 早川 成

新年度を迎えました。
新しい環境の中で、新たな人との出会いがあり、いろいろな出来事を経験する一年のスタートです。
心配よりも楽しみに、急がずゆっくりと、時には寄り道や回り道をしながらもしっかりと、大らかに、皆さんとああでもないこうでもないと、いろいろな話をしながら過ごしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
さて、新聞やTV等のメディアには、毎日「AI」の話題があふれていて、目にしない日はないほどです。
大変な時代が来たなと思っています。
情報の量や知識の質、分析力や思考する能力、正確さやスピードはとてもかないませんのでAIの需要が加速するのは明らかですが、では人間にはいったい何が残るんだろうと考えてしまいます。
教育では「非認知能力」を育てることが注目されていますが、実際に子ども達と関わっていると、能力よりも感情や感性を育てることの大切さを感じます。
子どもの世界は言葉では上手く伝えられない感覚的な付き合いが多く、「どんな感じ?」「まぁこんな感じかな」みたいなやりとりでいっぱいです。
面白いとか嬉しいとか、ほっこりするとかモヤモヤするみたいな感情もそうですし、心地よさや豊かさ、のんびり感や緊張感等、数字で表せず、人によって異なる感覚はAIの守備範囲外でしょう。 
先月号に、子ども達の〝やってみたい〟は〝おもしろい〟から生まれるということを書きました。
園での遊びや生活は、単純なことの繰り返しの中に深い学びがたくさんあります。
それは、人工知能がたくさんのことを学習して膨大なデータを蓄積するような汗をかかない「作業」ではありません。
様々な〝経験〟が、子ども達の無限の可能性を秘めた柔軟な脳を刺激し、心を揺さぶり、そこにある学びの芽を保育者が見つけて一つひとつ丁寧に手入れする、生きる力を育てる「営み」なのです。
3月、卒園直前の年長さんに、「宝物」の話をしました。
小さい頃に大事にしていたものを宝箱に入れて捨てずにとっておくと、大きくなったときにその思い出こそが宝物になるというお話です。
その後、子ども達は、卒園式の時にタイムカプセルに入れる「宝物」をそれぞれに自分で選んで持ってきました。
(6年後、小学校を卒業した時に開けに来ます。)
ある女の子のお母さんが「年少組の最後の運動あそびの時に、園長忍者からもらった金色の手裏剣を大事にしていたので、迷わずそれを入れていました。」と、教えてくれたのですが、それを聞いて、いつだったか「焚火の匂いをタイムカプセルに入れたい!」と言っていた子がいたのを思い出しました。
忍者と遊んだこと、焚火で鍋会をしたこと、そんな思い出の数々が、彼らの未来を支えてくれることを心から願っています。
子ども達はAIで学べないことを経験から学び、人によって育てられ、人として成長する。そう信じています。

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