天使こども園ニュース

こどもの眼 12月号 園長 早川 成

  • 2024.12.02
  • 園長

「こどもの眼」 ~ 二刀流 ~  園長 早川 成

…と言っても、あの人のことではなく、園長ともりぞうさんの二刀流です。
〝もりぞうさん〟の本名は森野森造さん。園長のサブキャラクターで森遊びの達人です。
学校にまともに行かず、森の中で遊んでばかりいたので、ひらがなしか書けず、数もろくに数えられません。
勉強はからっきしダメですが、虫を追いかけ、魚を捕り、焚火をしたり秘密基地を作ったりして遊んでいたので、森の中で暮らしていけるようになった…という設定です。
ただ、子ども達には園長にそっくりだけど別人だと、しらばくれていますので、くれぐれも内密にお願いします (笑)
さて、先日のエンゼルマルシェに、そのもりぞうさんが焚火カレーのお店を出されましたが、そこでは二刀流(つまり一人二役)の難しさを痛感することになります。
すでに森で出会っている子ともりぞうさんとして話をしていると、そこに、もりぞうさんを知らない子が「園長先生!」と遊びに来るのです。
「ちょっといいですか?」と保護者が話しかけて来られたら、「いえ、私は園長ではなくもりぞうです。」とは言えません。
手強いのは小学校の高学年。
「園長先生!バレとるよ。白状したら?」と(わざわざ)言いに来るのですが、そこに園児が話しかけてくるともう大変!「あっ今園長先生になっとるよね?」と詰め寄られるのです。
当たり前のことですが、同時に両方の役はできないということが分かりました(苦笑)
でも、困ったことばかりではありません。
最初にやってきた1年生の女の子とは、もりぞうさんとしてとてもいい時間を過ごしました。
焚火プレイスに来るなり「もりぞうさん!」と声をかけてくれました。
「顔は覚えとるばってん、もう幼稚園じゃなかろ?」「うん、小学校1年生」
「じゃあ勉強とかしよるとね?」「うん。でも算数がちょっと苦手」
「算数はいっちょんわからんやったなぁ。ばってん、3+2とかならわかるばい」(指を立てて数えて見せる)
「じゃあ、くりあがりってできる?」
「なんそれ?」「9より大きい数になるとき使うと」「そげん難しかこつば習いよっと?大したもんやね。」
「もりぞうさんは、勉強が好かんやったけん、学校行きたくなかったっちゃんねぇ…」
「私も、最初は学校行けんやったと…」「だけど、今は行きよるっちゃろ?良かったやん。大したもんたい。」
…と、こんな感じです。
妹の人見知りについての相談?もありましたが、もりぞうさんは「わかるわかる。もりぞうさんも人がいっぱいおるとこや人と話ばすっとが苦手なんよ。だけん森で暮らしよったい。そのうち話せるようになるけん心配せんでよかばい。」と心の内を話します。
こんな風に、園長としてその子の事情や思いを知っているので、さりげなくそこに触れながら、もりぞうさんとして気持ちに添って話ができ、思いを伝え合ったり分かち合ったりすることができるのです。
園長と違う生き方をしているもりぞうさんならではの役割があり、演じていて嬉しくなります。
こどもと森に出かけてみませんか?
何にもない森の中には、いろんなものがあります。街中にはないものが見つかるかもしれませんよ。

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