天使こども園ニュース

こどもの眼 6月号 園長 早川 成

  • 2024.05.31
  • 園長

「こどもの眼」 ~ のびのびと おおらかに!~ 園長 早川 成

「先生がさぁ、みんな怒ってるんだよねぇ。なんかいつもプンプンしてるんだけど、どうしてかなぁ…」
この春、1年生になった卒園児がそう言っていると保護者から聞きました。
その子の口調や表情が手に取るようにわかる気がして笑いましたが、小学校での卒園児の様子が目に浮かぶようで、胸が痛む思いにもなったのでした。
園にいる頃だったら「ねぇねぇ、先生はどうしていっつも怒ってるんですか?」と、そう言葉にしていたかもしれませんが、さすがにそんなストレートな物言いはしていないようです。
小学生になって分別が身に付いたと考えれば嬉しいことでもありますが、逆に、思ったことを素直に出せずに我慢するようになっているとすれば、残念な気持ちにもなります。
幼・保・小の接続は、社会的にも大きな課題として注目されていますが、こどもの姿をどう捉え、お互いがどのようにつながって育んでいくのか、共通理解の重要性を強く感じさせられます。
さて、強度のSNSアレルギーの私が〝インスタグラム〟に挑戦し始めて3年が経とうとしています。
朝の園庭の様子、森や農園で遊ぶ子ども達の姿、何気ない日常のワンショット等を、時間を見つけてはアップしているところです。
目的は、もちろん保護者の皆さんに保育の様子をお届けするためでもありますが、入園先を検討している方や、就職先を探している学生さんに、保育の雰囲気を感じてもらい興味をもっていただくためでもあります。
そしてもう一つ、私が強く意識しているのは、子ども達の姿を通して、私たちが、教育が、社会が、子ども達の未来のために何を大切にすべきかを発信したいということです。
どうぞ改めてHPやインスタグラムをご覧ください。
子ども達は皆、何かに夢中になっているとき、心から楽しんでいるとき、また、悲しかったり辛かったりするときも、〝心が動く瞬間〟に成長します。
群れていても一人でいても、言葉でも表情ででも、喜怒哀楽を表現しているとき、それをしっかりと見て、受け止めることができれば、彼らをどのように導けばいいか、何をどう育てればいいかは、おのずと見えてくると、私は思っています。
それが、忙しさで見えず、余裕がなくて受け止められない世の中に、どんどん進んでいくことにとても危機感を持っています。
教育の現場は(特に小学校ぐらいまでは)、もっと〝おおらか〟に子ども達との関りを楽しむべきです。
大人の思い通りにいかない子ども達は、「イライラぷんぷんの世界では、ちゃんと育たないよ!」と警笛を鳴らしています。
我が国の教育を変えるのは、言うことをきかない(つまり自分の意志を持った)子どもだと言ってもいいぐらいです。
教育って、もっとおおらかに、そしてノビノビと、楽しんでやるものだと思います。
当園の子ども達はそう教えてくれています。

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