天使こども園ニュース

聖書のお話 5月の聖句

  • 2021.05.06
  • コラム

今月の聖句
「天の国はこのような者たちのものである。」
 
マタイによる福音書19章14節

イエス様の話を聞こうと、大勢の人が集まってきました。
その中に、手を置いて祈ってもらおうと子ども達を連れてきた人々がいました。
ところが、弟子たちは、子ども達が近づこうとするのを邪魔だと思ったのか、それとも急いでいたのでしょうか、その人々を叱りました。
しかし、それを見たイエス様が言われました。
「子どもたちを来させなさい。私のところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。」と。
ここで興味深いのは、マルコによる福音書とルカによる福音書には、この言葉に続けて「子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」と書かれていることです。
このことについて、先生たちと、「こどものように神の国を受け入れる人…」とはどういう意味かを考えてみました。
私達には「こどもっていいな」と思うこと、「こどもにはかなわないなぁ」と感じることがよくあります。
純粋で、無邪気で、喜怒哀楽がはっきりしていて、「自分もあんなふうにストレートに感情を出せたらなぁ」と、羨ましくなるときがあります。
私にはイエス様はそんな「子ども」の姿のことを言っているような気がします。
神の国に迎え入れられるには、建前ではなく本音でものを言い、理屈ではなく行動でぶつかってくる子ども達のように、真っすぐに神様に向かうことが大切なんだよ…と言われているように思えてきます。

それにしても、叱られた弟子たちはどう思ったでしょう。
この出来事は、言ってみれば有名人のもとに押し寄せる大勢の追っかけを、付き人たちが何とかさばこうとしているという場面です。
弟子の感覚では、「こんなところに子どもを連れて来るんじゃないよ!全く場をわきまえろ!」って言いたくなるでしょう。そんな状況下で、良かれと思ってしたことを叱られたのです。
聖書には、「イエスはこれを見て憤り…」と書いてあるので、教え諭すという感じではなく、意外と厳しく叱られたのではないでしょうか?ちょっと気の毒な気もします。
私達にも弟子たちのように子どもの行動を制止してしまうことがよくありますが、イエス様は「こどもを妨げるな」更には「子どものようになりなさい」と言われています。
そういえば、私の尊敬するある幼稚園の園長先生が、「人間の完成形は5歳児だと思う」と言っていたのを思い出しました。

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