天使こども園ニュース

げんきワールド 3月号 体育講師 手嶋和仁(げんきスポーツ)

  • 2021.03.12
  • コラム

 「いい?みんな、よく聞いてねっ!小学校に行ったら、お勉強もあるし、宿題もせないかん!あ~も~いやだ~って思うこともあるかもっ!もちろん勉強も宿題も大切なことやし、勉強好かん!って思っても、ちょっとはがんばらんといかんかもね!でも、みんなが元気な大人になるために、一番せないかん事って何か知っとる?このお話は手嶋先生が、これから大きくなっていくみんなに、ず~~っと忘れないで覚えておいて欲しいお話!いい?じゃあ言うよ…“それは、お外でい~~っぱい身体を動かして遊ぶこと!!”外でいっぱい遊ぶと、身体が元気になるし、嫌なこと、難しいことがあったときにがんばる“心”も強くなるんよ!しかも、不思議なことになぜか勉強も(ちょっと)できるようになるんよね~!いっぱい遊んだら、モリモリご飯食べて、ぐ~ぐ~寝て、また遊んで…げんきなげんきな大人になってね!」
…これは年長さん最後の体育教室で、こども達に話した内容の一部…これからこども達が大きくなっていく過程で心の片隅に少しでも残ってくれればいいなぁ…という想いで話しをしました。
まったく個人的な見解であり、なんの保証もありません。小学、中学、高校…大きくなるにつれ、「なんだそれ?」と思うようになるかもしれませんが、僕が伝えたかったこと…
今年は“コロナ禍”で、例年通りにいかない事が多々ありましたが、今年度もたくさんのこども達と関わり、笑ったこと、喜んだこと、そして時には悩んだり、考えさせられたこと…思い返せば本当に色んな出来事がありました。週1回の体育教室ではありましたが、こども達の成長をすぐそばで感じ、見守ることが出来て、とても嬉しく思っています。
それと同時に毎年この時期になると考えることがあります。それは“こども達は体育教室の時間をどんな風に感じていたんだろう?”ということ。
僕が理想とする体育教室の時間とは、運動が得意な子は勿論、自信がなかったり、運動が苦手だと思っている子にも、いっぱい楽しんでもらえる…そんな時間。だから、同じ種目ばっかりしつこく、くり返し練習することはほとんどありませんでした。
色々な動きの運動をしながら「この前やったのは難しかったけど、これは出来た!」「あれ、すっごく面白かったよね!」と、一つでも多くの“うれしかった!”“たのしかった!”を感じてもらえるように“楽しい時間”を一番に考えてレッスンをしてきました。
じゃあ、毎週の体育教室の時間をこども達全員が心から楽しめたか?と聞かれると、必ずしもそうではないかもしれませんが、体を動かす事の楽しさ、何かが出来たときの達成感、なかなか出来ないことが頑張って出来たことの喜び、それを励まし、励まされたこども達どうしのつながり…これらの経験は、これからこども達が成長していく中で、かけがえのない物になっていくと思います。
これからも、この先も“がんばること”は勿論大切なことですが、“がんばらせられる”のではなく、こども達が自ら「やってみよう!」「がんばろう!」と思えるような環境をつくってあげることで、意欲や、やる気は、いくらでも引き出すことができると僕は思っています。
こども達の成長のスピードはそれぞれですし、得手不得手もあります。見たことや、教えてもらったことがすぐに出来るようになる子もいれば、時間がかかる子も勿論います。色々なことがすぐに出来るようになるのは、凄い事ですし、すばらしい事だと思いますが、時間がかかりながらも頑張って取り組む姿は、それにも劣らない素敵で、すばらしい、“味のある”時間だと僕は思います。
僕がそうなんですが“我が子”を見ていると、「あ~もう!」と思うことが多々あり、とやかく言ってしまいがち…でも慌てず、焦らず、楽しみながら、結果を急いで見ようとせず、出来るようになるまでの“過程”を大事にかみしめながら、がんばりを認め、応援し、時には励ましながら優しく見守っていく事が大事なんですよね…(これがとっても難しいのですが…)
最後になりましたが、“げんきワールド”を1年間読んで頂き本当にありがとうございました!!

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